うどんの花里の焙煎うどん|滋賀

何故、焙煎うどんなのか、小麦粉を焙煎してうどんを作るのは、もちろん、滋賀のうどんの花里だけです。食してみないとわからないと思いますが、色は、くすんだ茶色気味です。決して白くはありません。うどんは白色だと思われる方は、申し訳ありませんが不向きです。焙煎することで、かすかに感じる味があります。また、うどんを噛むともちもち感が味わえると思います。ここでしか食べられないうどんをどうぞ!

焙煎うどん

うどんの花里は小麦粉を加熱してからうどん作りをしています。加熱して水分を飛ばし、その分を塩水で加水します。普通のうどんより加水率が多くなるのが特徴です。そして、煎るのでうどんの色は白色ではなく、茶色気味になります。小麦粉は、そんなに小麦の香りがするというものではありません。食感が焙煎しないのと違いを感じます。

 

焙煎とは

コーヒー豆を焙煎してコーヒーに使われますが、煎り方によって深煎り、中煎り、浅煎りとか言われます。また、お茶ではほうじ茶がそうです。緑茶を焙煎することでほうじ茶になります。煎ることで香ばしさを感じたり、消化を良くしたりするときに焙煎をします。

 

うどん作りで焙煎とは

うどん作りでは小麦粉を煎るということでグルテンが壊れるという最大の欠点があります。また、小麦粉を煎る為にダマになり、粒が粗いので、本来喉越しがよくありません。フライパンで小麦粉を煎ると香ばしさで出て部屋中小麦の香ばしさが漂います。焙煎した後、焦げ目により色は茶色くなり、そして、水分が抜けます。

クッキー作りでも煎った小麦粉だと出来上がりはホロホロになります。粘りがなくなり、グルテンを生かすような料理には向きません。となれば、何故うどんを作るのに煎るのかということになります。

 

焙煎しない小麦粉と焙煎した小麦粉

焙煎しない普通の小麦粉は茹でて指で引っ張るとグルテンの影響のために伸びます。このグルテンの良さを生かして弾力性のあるうどんになります。

焙煎した小麦粉はどうなるのかを見てみます。茹でて引っ張ればグルテンが形成されていないので千切れていきます。もちろん、これでは千切れてうどんになりません。

 

焙煎した小麦粉と焙煎しない小麦粉のブレンド

これらの欠点を補うために、煎った小麦粉と煎らない小麦粉とをブレンドし、うどんにとって大切なつなぎを持たせて、もちもち感をだします。焙煎する小麦粉は石臼挽きさぬきの夢です。石臼挽きさぬきの夢は、少し、灰分は高いけれど小麦の香りがします。その小麦粉を焙煎して、より香ばしさを出させています。しかし、これでは繋ぎが弱いので焙煎しない小麦粉とブレンドします。

 

焙煎した小麦粉

小麦粉を焙煎すると小麦粉同士がくっつきダマになっていきます。焦げ目がつぐらい焙煎し、ダマになった小麦粉は、一旦篩にかけて細かくして。出来上がりの色は茶色気味です。この焙煎した小麦粉に割合を考えて普通の小麦粉とブレンドしています。割合は、千切れないことを重視し、普通の小麦粉と違った特徴ある味、香りが出せるところを目安にしています。ですから、比べると違いがわかります。

 

焙煎した小麦粉の加水率

小麦粉は焙煎することで乾燥させるので、小麦粉に含まれている水分は飛んでいます。焦げ目がつくぐらいに煎るので、本来、小麦粉には14%ぐらいの水分が含まれているそうです。その水分を飛ばしているのですから、おのずとうどんを作る加水率も変わってきます。

小麦粉に加水するとき、普通の小麦粉より、焙煎した小麦粉の加水は多くなります。加水率は気候、温度、湿度の変化で異なり、また焙煎した度合いによって加水の量も変わります。同じ色になるように煎っても違います。焙煎した小麦粉に塩水を加えると、私の感覚ですが早く塩水を小麦粉が給水するように思えます。また、香ばしさが急に現れます。加水は大切で千切れる原因にもなりますから慎重にしています。

 

焙煎したうどんののど越し

焙煎したうどんののど越しは、どうしてもうまくいかず、いろいろ工夫をしました。最初にしたことは、表面になめらかな層を作ろうとしました。

 

実は、どろだんご作りをヒントに考えて、生地の表面を、ほんの1ミリ以下の層ですが作ってはどうかと・・・でも。こんなものは茹でれば溶けて消えます。しないよりは、なめらかにはなったのですが、逆に凹凸になり肌荒れっぽくなりました。

次に考えたのが今のやり方で、層を作らずに生地の表面を磨くことをしました。詳しくは言えませんが(笑)、磨くのは同じ質のものを使い、打ち粉は異種のものを使って磨く粉と打ち粉とを区別しました。そうすることによって茹でても荒れることなく、私の感覚ですが喉越しもよくなりました。もちろん、これが正解というのではなく、これからも美味しいと思ううどん作りを考えていきます。

 

焙煎うどん

うどんというものは白いものという概念があり、色を見て嫌がられることがありました。それでも、美味しいと言ってくださる方もおられます。私自身は美味しいうどん作りを考える中で、このような形になったので後悔はありません。焙煎うどんにした時は前のほうが良かったとか言われたりしましたが、この頃はわかって来ていただく方が多くなったと感じています。本当に食べに来てくださったお客様には感謝です。

 

煎りうどんから焙煎うどんへ

小麦粉を煎るので煎りうどんと言っていたのですが、お客さんから「焙煎うどん」にすればという言葉をいただき、焙煎とは種子を油や水など使わずに乾燥させるという意味があり、小麦粉は種子を粉にしたもので、それを乾燥させるというところでは焙煎ということになると思います。言葉の言いやすさで煎りうどんより焙煎うどんのほうが言いやすいかなと思って「焙煎うどん」にしました。

うどん

 

ほのかな香りともちもち感

小麦粉を煎ると香ばしさが増しますが、うどんにすると、ほとんど感じません。ただ、もちもちっとした食感を感じます。白いうどんはなめらかでツルツルですが、焙煎うどんは粒が粗くなるためにツルツルとはいきません。ところが生地の表面を磨くことでツルツルになるのか科学的なことはわかりませんが手触りは変化しました。比べて食せばわかるのですが、のど越しもよくなりました。